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モン・サン・ミシェルを堪能
モン・サン・ミシェル

2日目
27 August, 2004

この日は、曇りで風も吹いていたのでちょっと寒かったけど、モン・サン・ミシェルをじっくり観光しました。

修道院の見学は9時前に行って並んだので、人も少なくて見やすかったです。 昼食には名物の巨大オムレツを食べましたよ。


モン-サン-ミシェルとその湾(ユネスコ世界遺産1979年登録)
フランスのサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路(ユネスコ世界遺産1998年登録)





修道院は9時にオープンするので、その時間までには着いておきたいと思い、8時すぎにホテルを出発しました。 駐車場(有料で4ユーロでした)にはほとんど車は止まってなくて1番の駐車場に止めることができました。
モン・サン・ミシェルの写真を撮ってから中に入りました。
看板&大砲
朝早い(早いと言っても8:30ぐらい)からほとんど観光客もいなくて、写真を撮るのも楽です。
左上の写真は、入口のところにあった看板です。日本語で「あんないじょ、りょうがえ」と書いてあります。ひらがななのが変(笑)

右上の写真は前日にも撮った大砲です。砲弾が5つありますが、真ん中の1つは実は触ると揺れるのです。
地面と砲弾をくっつけている鉄の棒がスイングするようになっているのです。 真ん中の砲弾は取れるのかな?と思って触ったら揺れたのでびっくりしたのです。たぶんこんな事を発見したのは私だけ?
王の門 王の門を通って、レストラン、ホテル、お土産屋さんなどが並ぶグランド・リュを通ると、まだ開いてないお店が多かったです。

お店で使う食材やお土産品などをフォークリフトで忙しく運んでいるので、通るのが大変でした。 ちなみにこのフォークリフト、道が狭いからUターンできず、帰りはバックで帰っていきました。

ぶつからずにバックしていたから、すごい運転技術です。 途中から上り坂になっているので、のんびりと歩いて修道院の入口になっている護衛の間に行きました。
護衛の間
歩いている間、ほとんど観光客に会わなかったから一番乗りかも?と思って護衛の間に来てみたら、すでに30人ぐらいの人が並んでました。
みんな考える事は一緒で、朝一番なら空いていると思ったのでしょう。私たちもとりあえず列に並びました。

9時になると扉が開いて、チケット売り場の中に入れました。
チケットを買うときにオーディオガイドも借りました。このオーディオガイドには日本語はなくて、英語を借りました。 2人用のオーディオガイドは1つのオーディオガイドに2つのイヤフォンが付いているので便利です。
パンフレットが置いてあるところがあるので、日本語のパンフレットをもらうのを忘れずに。
大階段
チケット売り場を出て歩いていくと、90段もある大階段があります。
ここに来るなり旦那様は「鬼武者3」と同じだ〜と言ってました。 「鬼武者3」のゲームの中にモン・サン・ミシェルが出てくるのです。 私はゲームをしているところを見ているだけだったけど、修道院グランド・リュなどが忠実に再現されているのでびっくりしました。 ゲームを作った人もここに来たのかな?
牧草地帯&トンブレンヌ小島
大階段を上って行くと西のテラスに出ました。風が強くて寒いのと髪の毛はもじゃもじゃになるのを我慢して眺めました。 牧草地帯を見ると、たくさんの羊がいたから、おいしそうと思ってしまいました(笑)
右上の写真のトンブレンヌ小島は”小さな墓”という意味です。 小聖堂と小修道院があったのですが、ルイ14世の時代に破壊されて、今は何もないです。
修道院付属教会
西のテラスから見た修道院付属教会は、ロマネスク様式です。写真では見えないのですが東側はゴシック様式の建物になってます。 増改築の結果、このような建物になったのです。
尖塔のてっぺんには金色に光る大天使ミカエルの像があるのですが、左上の写真では小さくて見えないです。
修道院付属教会の内部
左上の写真は教会の天井です。薄い板で覆われた曲面天井はノルマンディー・ロマネスク様式です。 バイキングの造船技術を利用してこのような天井になっています。
右上の写真はきれいなアーチ型をしているのでゴシック・フランボワイアン様式です。 同じ教会内に2つの様式があるのは不思議な感じ。
ガラス籠&紋章
天井の明かりとりの窓は”ガラス籠”と呼ばれています。 光がいっぱい差し込んでいて明るいです。 天井を見ていたら、いろんな紋章が付いているのが見えました。
右上の写真に写っている、真ん中の貝殻と白百合の紋があるのが修道院の紋章です。
ミカエル像
大天使ミカエルは天軍の長で、最後の審判のときに死者の心臓をはかり、天国か地獄のどちらに送るかを決めています。 その様子が現されているのがこの像です。左手に持っている天秤に死者の心臓を乗せていたのですね。ちょっと怖い。
回廊
”ラ・メルヴェイユ(驚異)”と呼ばれているのはゴシック様式の建物のところです。
”ラ・メルヴェイユ”の最上階にある回廊は、他の棟への分岐点になっています。
ここは僧たちの会話と瞑想をする場所になっていました。 海と空の中間にあるこの中庭は外観からは想像がつかない不思議な場所です。

回廊にある細柱は位置を少しずらして置かれているので、常に変化する視覚効果を生んでいます。 見る角度や場所によって細柱が増えたり減ったりするのがおもしろいです。
上の右下の写真には修道院付属教会の東側が写っています。 ゴシック・フランボワイアン様式の建物は細かい彫刻がされていてきれいです。
エコワンソン
回廊のアーチとアーチの間にあるのはエコワンソンです。 カーン産の柔らかい石灰岩に彫刻したもので、1つとして同じ柄のものはないのです。ノルマンディーの芸術です。
植物や動物のデザインがほとんどで、立体的に彫られていてきれいです。
天井は船底を逆さにした形の半円のアーチになっています。 この大食堂では1人の僧が聖文章を朗読し、その声を聞きながら僧たちが沈黙のうちに食事をしたところです。

無言のまま毎日食事をするのは辛そう。私には無理。
大食堂
壁画 大食堂を出て階段を下りていったところにあった壁画です(左の写真)
この壁画は大天使ミカエルが司教オーベルの3度目の夢の中に現れて、「かの岩山に我が名をたたえる聖堂を建てよ」と言って、司教オーベルの頭に穴を開けたところです。

よく見ると、大天使ミカエルの顔が彫られていなくて平らになっているのです。どういう意味なのだろう?
迎賓の間
中間階にある迎賓の間は王や貴族たちを迎える為の部屋で、修道院長と共に食事を取ったところです。
天井のアーチと柱がとても美しいゴシック様式の作りになっています。
窓からはたくさんの光が差し込んできて、とても明るい部屋になっていました。
車輪
大きな車輪がある僧の納骨堂は死者の身体を洗っていたところです。 かつては納骨堂だったところです。
修道院が牢獄として使われていた頃は車輪の中に囚人が入り、車輪を回していたそうです。 この車輪でロープを巻き上げて、荷車が運び上げられたそうです。とっても過酷な労働だったのでしょう。
ステファヌスのチャペル
ステファヌスのチャペルは死者の為のチャペルです。
Α(アルファ)とΩ(オメガ)が書かれているところがありました(右上の写真)
これは初めから終わりを意味していて、人の一生を表しているそうです。 僧は修道院に入ると死ぬまでこの中で過ごしていたのです。 僧が死ぬとここに葬られたようです。
修道僧の散歩道&騎士の間
左上の写真は修道僧の散歩道です。 この部屋の目的は何だったのかははっきりしないのですが、伝説によると修道僧が疲れを癒し、散策したところのようです。
右上の写真は騎士の間です。修道僧たちの仕事部屋でした。 寒さをしのぐ為に大きな暖炉が2つあります。それにしても柱と天井の形が美しいです。
下階の貯蔵室にある大天使ミカエル像です。 悪魔の象徴であるドラゴンを踏みつけ、右手に剣を持ち、左手には楯を持っている石の像です。

中世の身分秩序に従って3層になっていて、上階は聖職者、中間階は貴族、下階は平民の部屋となっていて、その順番で見学して行きました。
じっくり見学したので約2時間かかりました。
これで修道院の見学は終わりです。
大天使ミカエル像
ラ・メール・プラール&オムレツ
11:30頃にラ・メール・プラールの前に着いたので、ちょっと早めのお昼にしました。
お店の前にメニューがあり、フランス語、英語、ドイツ語、イタリア語、日本語のメニューがあって、ランチメニューを見つけたので食べることにしました。 お店の中に入るとまだ空いていて、待たずに座れました。

飲み物を聞かれた後に日本語のメニューをもらいました。 メニューはセットメニューが書かれているのですが、お目当ての25ユーロのランチメニューは載ってないのです。
お店の人に「ランチメニューはありますか?」と聞くと小さなメニューを見せてくれて「これがランチメニューになります。これでいいですか?」と言われてランチメニューを注文することができました。

ランチメニューが食べたいことを言わないと、とっても高いメニューを選ぶことになるので注意してくださいね。
ランチメニューはアミューズ、前菜、特製オムレツです。最後にクッキーが出ました。
卵液を泡立て器でよく泡立てたものをバターがたっぷり入った大きなフライパンに入れて、看板(左上の写真)のように外側だけを薪の火で焼くので中は生です。

1つのフライパンで焼くのは2人分なので半分に切り分け、中からあふれ出した泡をオムレツの上にかけてくれます。 1人分の大きさは20cm以上もある大きなオムレツで、スフレのようにふわふわしていて、バターと塩のシンプルな味です。 食べてる途中で、オムレツの下にアップルソースとハムが隠れていることに気がつきました。

オムレツが大きすぎて見えなかったのです。 オムレツはあまりおいしくないといううわさだったのですが、食べてみたら卵とバターのあっさり味でおいしかったです。 私は食材の味がするシンプルなものが好きだから、けっこうおいしく感じました。

ふわふわしているから、全部食べられるかも?と思ったのですが、途中でお腹がいっぱいになり残してしまいました。 旦那様はペロリッと食べてましたけどね。 最後にコーヒーを飲もうと思って注文したら「飲み物はないのでとなりの系列カフェで飲んでください」と言われました。

混雑した時に次のお客様の待ち時間が長くならないように、食後の飲み物は用意してないみたいです。 おいしいオムレツも食べられたので、出口のところにある厨房でオムレツを作っているところが見られるので、じっくり見ちゃいました。
厨房
左上の写真は長い持ち手のフライパンでオムレツを焼いているところです。 薪の火で焼いているので、このぐらい長い持ち手じゃないとやけどしちゃいますね。
右上の写真は焼きあがったオムレツをお皿に乗せているところです。オムレツは片面だけを焼いて半分に折るから、中が生なのですね。

厨房にはたくさんの卵や大きな樽に入っているバターが置いてありました。 銅のボールの中には泡立てられた卵液が入っています。 シャ、シャシャ、シャ、シャシャ…とリズムを取りながらあわ立てているところも見られて楽しかったです。 長い年月をかけて出来上がった、神秘的なモン・サン・ミシェルに来られよかったです。
看板 モン・サン・ミシェルから、この日に泊まる予定のオンフルールに行く途中の道で「route de la Baie」と書いてある看板を見つけました。

たぶん「湾の道」という意味です。
この看板にはモン・サン・ミシェルのマークが付いているから、モン・サン・ミシェルまで迷わずに行けます。
高速に乗って少し走ると雨が降ってきました。 観光しているときに雨が降らなくてよかった♪
モン・サン・ミシェルからオンフルールまでは約200kmなので2時間ぐらいで着きました。
ホテルにチェックインをしてからオンフルールを観光しました。

観光と言っても、もう夕方で雨も降っていたので、夕食をどのレストランで食べるかを決める為にぶらぶらと歩きました。 オンフルールは小さな港町です。 印象派の画家が気に入った町だけあって、絵になるような風景がたくさんあります。
旧ドック&市庁舎
英語メニューがあって、魚介類が豊富なレストランということでAu Vieux Honfleur(オウ・ヴィユー・オンフルール)にしました。 まずシードルをボトルで注文しました。前日のシードルとはまた違う味で飲みやすい味でした。 私は前菜に生牡蠣、メインはロブスターのグリル、チーズ、クレームブリュレにしました。

旦那様は前菜にムール貝のクリーム煮、メインは舌平目のノルマンディー風、チーズ、チョコレートケーキにしました。 生牡蠣は新鮮で身がプリプリしていて何個でも食べられそうでした。
12個あったから旦那様にもちょこっとあげました。

ロブスターは店内にある水槽から取り出して調理してくれるので、身がプリプリでおいしい。
身をそのまま食べるのもいいけど、ロブスターのみそが入っているクリームソースをかけるととってもおいしくて、ロブスター1尾ペロリッと食べてしまいました。

旦那様のムール貝のクリーム煮は身がちょっと小さかったけど濃厚でおしかったです。 舌平目は身がやわらかいし、ソースがとってもおいしかった〜。
デザートの前のチーズはトレーの中から好きなものを選んで、取り分けてくれます。

カマンベール、ブリックドバッシュなどの白カビタイプを選んだのに、なぜか全部切り分けてくれました。
カマンベール、リヴァロなどのこの地方のチーズでした。白カビチーズはやっぱりおいし〜。 リヴァロはウォッシュタイプのチーズで、香りが強いので、2人とも残してしまいました。ごめんなさい。

最後にデザートを食べて、お腹がいっぱいになりました。 のんびりと3時間ぐらいかけておいしい食事とサービスを楽しめたので大満足です。 雨が降っていたので、レストランの写真は次の日撮りました。


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