ホーム  »    旅行記  »  ルーヴェン

フランダース地方の町へ
フォンスケ

27 March, 2005

ベルギーの北東にあるフランダース地方の町巡りをしてきました。
100年単位の天文時計があるリール聖ロンバウツ大聖堂が見られるメッヘレン、”大学とビールの町”と呼ばれているルーヴェンの町に行きました。

雨が時々降るので歩くのは大変だったけど、のんびりと町を散策できたので楽しかったです。
地ビールも飲んできましたよ♪

町ごとに雰囲気が違うから、小さな町巡りはおすすめです。 次はどの町に行こうかな?



まずはリールに向けて車に乗って出発!
リールというとフランスのリール(Lille)の方が有名ですが、今回行った町はベルギーのリール(Lier)です。
間違えやすいので注意が必要です。
イースターの時期は天気が悪いと聞いていたけど、朝起きたら晴れていたので一安心。

でも念の為、折りたたみ傘は持っていきました。 車に乗ってから30分ぐらいしたら灰色の雨雲が空に広がってきて雨が降ってきました(涙)
雨は降ったり止んだりを繰り返していたけど、リールに着いたら小雨になりました。
市庁舎&ユネスコ世界遺産プレート&案内看板
ベルギーとフランスの鐘楼群(ユネスコ世界遺産1999年登録)

市庁舎の前にあるフローテ・マルクトの広場の駐車場に車を止めました。 日曜日は無料で駐車できたのでラッキーです。 小雨が降っているのに車のトランクを開けている車が何台もあって、しかもおじさんたちがトランクの中を見て話をしていました。
気になったので車のトランクを覗いてみると、トランクには鳩が入っている木箱がありました。

実は日曜日の午前中だけフローテ・マルクトはレース鳩の市場になるそうです。
鳩のレースはレース会場から自分の巣に帰るまでの時間を競うものです。 レース用の鳩は1000kmも飛ぶレースに出場したりするので、おじさんたちは真剣に鳩を選んでいたのです。
世界中から鳩を求めにリールまでやってくるそうです。知らなかった〜

左上の写真は市庁舎です。 鐘楼部分は1369年に建設が始まったので時計の下に1369の数字があります。 時々素敵なカリヨンの音が聴こえてきます。
右上の写真は笛を吹いている人が付いている案内看板です。 指の矢印で案内しているのがかわいいです。
聖グマルス教会&内部
次は聖グマルス教会に行ってみました。 中に入ってみるとたくさんの素敵なステンドグラスや彫刻がありました。 人もほとんどいないのでひっそりとした教会でした。 この教会でカール5世の両親が結婚したそうです。
ジンメルの塔
次はジンメルの塔に行きました。 ルイス・ジンメルが5年間かけて天文時計を完成させました。 1930年のベルギー独立100年記念として市に贈ったそうです。 中世からある塔にこの天文時計が取り付けられました。
今世紀最大の発明と言われていて100年単位の天文時計です。

全部で13個ある文字盤は時刻、日付、曜日、星座、月の満ち欠け、潮の干満などを表示しています。
右上の写真に写っている人形が15分ごとに動いて鐘を鳴らしていました。 12:00にはいろんな人形が出てくるそうです。 内部の見学ができるのですが、この日は外から見ただけにしました。
ベギン会修道院の教会&羊飼い
フランドル地方のベギン会修道院(ユネスコ世界遺産1998年登録)

ベギン会修道院の門から中に入るとひっそりとしていて誰もいませんでした。 中世のままの街並みがそのまま残っている感じがしました。
ベギン会修道院は教会、病院、修道女の住まいなどがあり、2haもある敷地に女性だけの特殊な町ができあがっていました。 昔は女性のみが住んでいたようですが、現在は一般住宅として使われているところもあります。

左上の写真はベギン会修道院の中にある教会です。 この教会で今でも修道女たちがお祈りをしたり、この場所で生活していると思うと不思議です。
右上の写真のかわいい羊飼いのオブジェはベギン会修道院を出て少し歩いたところにありました。 昔はこの場所にも羊飼いがいたのかな?

リールは小さな町なので日曜日はお店がほとんど閉まっていました。 春や夏になったら川沿いでのんびりできそうな町なのでまた来てみたいな〜
次はリールから約15kmのところにあるメッヘレンの町に行きました。
メッヘレンは16世紀の初めにはネーデルラント(現在のベルギーとオランダ)の首都として栄えた町でカール5世が育ったところです。
聖ロンバウツ大聖堂&内部
ベルギーとフランスの鐘楼群(ユネスコ世界遺産1999年登録)

まずは聖ロンバウツ大聖堂に行ってみました。 塔の高さは97.28mもあるので町のどこからでも見えます。 アイルランド出身の聖ロンバウツによって756年頃メッヘレンにキリスト教が伝わりました。 聖ロンバウツ大聖堂は13世紀から300年かけて建てられました。
塔の高さは167mで設計されていましたが資金難の為、今の高さになったそうです。
塔には49個の鐘からなる2組のカリヨンがあります。 合計で80tもあることに驚きました。

中に入ってみるとリールの聖グマルス教会と似ていました。 同じゴシック様式の建物ですが、こちらの教会の方が大きいです。
説教台は木でできていて、今にも動きそうな天使、馬、葉っぱなどの彫刻がありました。
十字架のキリスト 左の写真はファン・ダイクの十字架のキリストの絵です。 とても大きな絵なので迫力がありました。

12時のミサの為に、人がぞくぞくと集まってきたので12時になる前に外に出ました。
12時になるとカリヨンのきれいな音が聴こえてきてきました♪
市庁舎&聖ロンバウツ大聖堂
ベルギーとフランスの鐘楼群(ユネスコ世界遺産1999年登録)

フローテ・マルクトに行くと市庁舎がありました。 この市庁舎は3つの建物がつながっています(上の写真の上段の写真)
左の建物は14世紀の市庁舎(現在は郵便局)、真ん中の建物は13世紀の市庁舎(現在は古文書館)、右の建物は現在の市庁舎になっています。

左側の建物はたくさんの彫刻があって華やかです。
上の写真の左下の写真はフローテ・マルクトの周りにある建物です。 壁の色がカラフルなのでかわいいです。

中庭が美しいマルガレータ宮に行ってみると、修復工事中で白いビニールシートに覆われていて中に入れませんでした(涙)
町を歩いていると日曜日なのにチョコレート屋さん、肉屋さん、パン屋さんは開いていました。 イースターだからかな?
ベギン会修道院の教会&ベギン会修道院内
フランドル地方のベギン会修道院(ユネスコ世界遺産1998年登録)

次はベギン会修道院に行ってみましたが、特に門もなかったので歩いていると知らぬ間にベギン会修道院の敷地に入っていました。 ほどんど人に会わず、ひっそりとしていました。
歩いているとドアノブに黄色の水仙が付いているのに気が付きました。

ベギン会修道院の敷地にあるすべてのドアノブに水仙がついているので華やかです。 右上の写真のようにドアにたまごやうざぎのイースターらしい飾りつけをしている家もありました。
左上の写真はベギン会修道院の中にある教会です。 修復工事をしていたのですが、なぜか上の方は修復が終わってました。 修復工事は下からやらなくて大丈夫なのかな?

近くの王立デ・ウィットタペストリー工房に行ったのですが、門が閉まっていて入れませんでした(涙)
次はメッヘレンから約25kmのところにあるルーヴェンに行きました。
”大学とビールの町”として有名なので行ってみたかったのです。 ビールの町というのが気になったので(笑)
市庁舎
ルーヴェンは今までの町より大きいのでたくさんの人がいました。
車を止めて歩いていると大きな建物の市庁舎が見えてきました。 ”石のレース”と呼ばれているだけあって、繊細な彫刻がたくさんあり豪華でした。 たくさんの彫像は聖書やルーヴェンに関する人物を表しているそうです。
市庁舎の中にインフォメーションがあるので地図をもらいました。
聖ペテロ教会
ベルギーとフランスの鐘楼群(ユネスコ世界遺産1999年登録)

フローテ・マルクトには市庁舎聖ペテロ教会があります。 15世紀に建てられた教会で、ディーリック・バウツの最後の晩餐の祭壇画が中にあるというので行ってみました。
聖ペテロ教会内部
中に入ってみると、教会の半分が宗教美術博物館になっていて、その中に最後の晩餐の祭壇画があります。 博物館内は撮影禁止で、入館料が5ユーロだったので入りませんでした。
教会の方を見てみると、木でできた説教台がありました。
メッヘレンの聖ロンバウツ大聖堂の説教台より大きくて華やかな彫刻でした。

落馬したパウロの彫刻や天使の像は動きだしそうに彫られているし、布や洋服にはしわまで彫られていて本物のように見えます。
お腹が空いてきたのでフローテ・マルクトにあるカフェに入りました。 まずはベル・ビューのクリークビールを注文しました。 ビールを作る過程でチェリーを加えて作っているので、色も赤くてチェリーの味がするビールです。

甘くて飲みやすいからごくごく飲んでしまいました。
マッシュルームのオムレツとスパゲッティボロネーゼを注文しました。味は普通でした。
デザートはブリュッセルワッフル生クリームのせを注文しました。 ブリュッセルワッフルは焼きたてはふわふわしていておいしいから、あっという間に食べてしまいました。
市庁舎&聖ペテロ教会&フォンスケ
お腹もいっぱいになったので店の外に出て歩いているとフォンスケと呼ばれている像を見つけました。 左手に本、右手にジョッキを持っていて、ルーヴェンの学生を表しています。
”頭脳に知性と生きる喜びを注ぎ込んでいる”という意味らしいのですが、頭の中にビールを注いでいるようにしか見えません(笑)
ドムス醸造所のカフェ&ビール
次は個人経営の地ビール醸造所のドムスに行きました。 ここでしか飲めないビールなので楽しみにしていたのです。 中に入ってみると茶色の家具で統一されていて歴史を感じる雰囲気です。
定番のノストラ・ドムスというビールを注文しました(1.70ユーロ)

ノストラ・ダムスと何か関係があるのかな?ちょっと笑える名前です。 その他、期間限定のビールや他社のビールもたくさんありました。
右上の写真がノストラ・ドムスですが、おいしそうだったので写真を撮る前に飲んでしまったのです。

ピルスナービールより色が濃いけど、さっぱりしたビールでおいしかったです。
このカフェではおつまみや料理もあるから夜に来てみたいな〜
ほろ酔いで気分がいいので、また町を散策することにしました。
ベギン会修道院&ユネスコ世界遺産プレート
フランドル地方のベギン会修道院(ユネスコ世界遺産1998年登録)

フローテ・マルクトから5分ぐらい歩いて行くと塀に囲まれたベギン会修道院があります。
13世紀に建設が始まり、年月が経つにつれて大きくなっていきました。
ベルギー最大のベギン会修道院です。 ルーヴェン・カソリック大学に付属しているベギン会修道院の為、大学関係者や学生が暮らしています。

今までのベギン会修道院とは違って観光客や学生が歩いていました。
建物もレンガ造りでしっかりしています。
敷地内を歩いていたら雨が降ってきてしまったので、途中まで見て帰ってきました。
歩いていたら雨がやんだのでアウデ・マルクトに行ってみました。

世界一長いバーと呼ばれているだけあって、レストランやカフェが並んでいました。
夏になったら広場はビールを飲む人たちでいっぱいになりそうです。
アウデ・マルクト
フランダース地方の小さな町を3つ巡りましたが、町ごとに雰囲気が違ったり、その町にしかないものがあったりするので、これからも時間があるときに小さな町巡りをしようと思います。
次は、ワロン地方の小さな町を巡ってみようかな?


ホーム  »    旅行記  »  ルーヴェン